中庭
シェイク・ザイード・グランド・モスクのサハン(中庭)は、一般的に大きなグランドモスクに見られる開放的な空間で、通常は正方形または長方形の形をしています。礼拝者は重要なイスラム教の礼拝や大規模な集会などで利用します。
シェイク・ザイード・グランド・モスクのサハンは、主にイード・アル=フィトル(断食明けの祝宴)やイード・アル=アドハー(犠牲祭)の礼拝、ラマダン月のタラウィーフやタハジュドのお祈りの際に使用されます。17,400平方メートルの広さがあり、満員時には31,000人の礼拝者を迎え入れられます。
サハンの設計には、イタリア産、インド産、ギリシャ産、中国産を含む30種類以上の大理石が使用されています。そのうち、2.1メートル四方のパネル3825枚には、900万ピース以上のモザイクが施されており、2385枚が白い大理石で、1440枚が色付きの大理石となっています。
中庭を彩る美しい花のモザイクは、イギリス人アーティストのケビン・ディーンによってデザインされました。彼は、シェイク・ザイードの世界を統一するモスクを創造するという情熱的なビジョンに感銘を受け、中東の花であるチューリップ、ユリ、アヤメなどを選んでいます。このカラフルな大理石の花模様は、中庭の端から中心に向かって優雅に描かれており、中庭全体を華やかに彩っています。一方で、サハンの残りの部分は、数千の小さな白い大理石で繊細に飾られています。
シェイク・ザイード・グランド・モスクの中庭は、世界最大の大理石でできたモザイクアート作品ではないかと言われています。