モスクと創設者
シェイク・ザイード・グランド・モスクは、1918年にアブダビ首長国のカスル・アルホスンで生まれ、2004年に亡くなったアラブ首長国連邦の建国者、シェイク・ザイード・ビン・スルタン・アル・ナヒヤンの名を冠しています。
1946年、彼は東部地域の首長国の代表者として任命されました。
1966年8月、シェイク・ザイードはアブダビ首長国の首長に就任し、様々な分野の開発を通して、大規模な進歩と共に新時代を切り開いていきました。未来を見通す能力と卓越したリーダーシップを持っていた建国者は、1971年12月2日、七つの首長国をアラブ首長国連邦という一つの旗の下で統一するという夢を実現しました。
今は亡き建国の父は、イスラムの節度を映し出すモスクを建設することを夢見ていました。この夢は現実となり、世界最大級のモスクの一つとして、アブダビ首長国を代表するシェイク・ザイード・グランド・モスクが建設されました。
モスク建設の検討は1980年代後半に始まり、建設は1996年11月5日に開始されました。最大収容人数は約50,000人。内部の礼拝堂は2007年のイード・アル=アドハー(犠牲祭)の礼拝用に開放されたことを機に、毎年同様の時期に使用されています。
壮大なモスクの建設には約11年の歳月を要し、「世界を一つにする」というコンセプトのもと、イタリア、ドイツ、モロッコ、インド、トルコ、中国、イギリス、ニュージーランド、ギリシャ、そしてアラブ首長国連邦を含む多くの国から集められた職人、技術者はもちろん、世界中からの建設用の資材が使用されました。そして、3,000人を超える労働者と38もの建設会社がモスクの建設に携わったのです!建築には、大理石、金、半貴石、クリスタル、陶器などの天然素材が使われました。
この壮大なモスクの魅力的なデザインと建築は、創設者たちの先進的なビジョンを生き生きと体現しています。宗教施設でありながら、世界中から人々が訪れる、文化交流のプラットフォームとしての役割も果たしています。その中で、寛容の精神や異文化間コミュニケーションを促進させており、これらは全てUAE社会に深く根ざした伝統と価値観に紐づいています。
このビジョンはリーダーシップによってもしっかり体現されており、世界の観光名所として位置づけられながら、世界中の訪問者にとって一流の訪問施設となっています。
シェイク・ザイード・グランド・モスクは、世界中から何百万もの人々を惹きつける魅力があります。訪れる人は、イスラムの寛容な本質に基づいた高尚な価値を体験し、調和し合い、これらはUAE社会が大切にする原則や価値とも密接に関わっています。
礼拝者や見学者の幅広いニーズに対応したサービスとプログラムを提供することで、当モスクはトリップアドバイザーの「トラベラーズチョイスアワード」で、数年連続で世界の人気アトラクショントップ3に選ばれ続けています。他の多くの賞を通じても、高評価を獲得しています。
24時間365日、認定されたプロの朗読者が交代でコーランを朗読しています。UAEの人々が強い絆を共有し、「父」と呼んでいた、今は亡き建国者の霊廟で一日中読み上げられています。
彼の深い洞察力と賢明なリーダーシップにより、今では200以上の異なる文化や国籍を持つ人々が調和と平和の中で生活している、UAEを築き上げました。
ザイードの名は私たちの心の中で生き続け、彼の教えは後世にも受け継がれ、私たちの行く道を照らす光であり続けます。